ビザ更新や変更の申請中に在留期限が過ぎてしまうと、「不法滞在(オーバーステイ)になってしまうのでは?」と不安になる方が非常に多いです。
しかし、正しく申請を済ませていれば心配ありません。日本には「特例期間(とくれいきかん)」という仕組みがあり、審査結果が出るまで、あるいは期限から最大2ヶ月間は合法的に日本に滞在できます。
今回は、申請中に在留カードの期限が切れた後のルールや注意すべきポイントを詳しく解説します。
1. 在留カードの期限が切れても「失効」しません
結論から言うと、在留期間の更新や変更の申請を期限内(満了日まで)に完了させていれば、カードに記載された日付を過ぎても、そのカードは失効しません。
入管法(第19条の5第2項)により、申請をして「特例期間」に入った場合、カードの有効期限は「特例期間が終わるまで」自動的に延長されることになっています。そのため、期限が切れたカードを返納する必要もありませんし、そのカードを使って日本で生活し続けることができます。
2. 「特例期間」はいつまで続く?
特例期間は、以下のどちらか早い方の日までとなります。
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審査の結果が出て、許可または不許可の処分が下された日
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もともとの在留期限から2ヶ月が経過した日
※通常、入管の審査は2ヶ月以内に終わるようになっていますが、万が一2ヶ月を過ぎても連絡がない場合は、速やかに入管へ問い合わせる必要があります。
3. 「申請中」であることを証明する方法
期限切れのカードを持って歩くのは不安ですよね。警察官や銀行などで確認を求められた際、自分が「合法的に滞在している」ことを証明する方法は、申請のやり方によって異なります。
窓口で申請した場合
入管の窓口で申請すると、在留カードの裏面右下に**「在留資格変更許可申請中」または「在留期間更新許可申請中」**というスタンプが押されます。これが「私は今、正しく手続きをしています」という証明になります。
オンラインで申請した場合
最近増えているオンライン申請では、カードにスタンプが押されません。その代わりに、申請完了後に送られてくる「申請受付完了メール」が証明書代わりになります。
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メールをスマホに保存しておく
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メールを印刷して在留カードと一緒に持ち歩く このどちらかを必ず徹底してください。カードだけでは「期限切れ」に見えてしまうため、トラブルを防ぐために非常に重要です。
4. 特例期間中の「海外旅行」や「一時帰国」
「申請中にどうしても国に帰らなければならない」「出張がある」という場合も、基本的には再入国が可能です。
「みなし再入国許可」の仕組みを使って出国できますが、必ず特例期間(期限から2ヶ月)が終わるまでに日本に戻ってこなければなりません。もし海外にいる間に特例期間が過ぎてしまうと、ビザが失効して日本に入れなくなるリスクがあるため、スケジュールには十分注意しましょう。
5. 特例期間中に「働くこと」はできる?
更新申請(同じ内容のビザの延長)をしている場合は、特例期間中もそれまで通り働くことができます。 しかし、変更申請(例:留学ビザから就労ビザへ)をしている場合は注意が必要です。新しいビザの「許可」が出るまでは、新しい仕事内容で働くことはできません。不法就労にならないよう、必ず許可が下りて新しいカードを受け取ってから業務を開始してください。
まとめ:期限ギリギリでも諦めないで!
在留期限の当日に「明日で切れる!」と気づいた場合でも、その日のうちに入管の窓口へ行くか、オンラインで申請を完了させれば特例期間が適用されます。
「書類が足りないから」と放置して1日でも過ぎてしまうと、取り返しのつかないオーバーステイになってしまいます。もし不安なことや、書類の準備が間に合わない場合は、すぐに行政書士などの専門家に相談することをお勧めします。