日本で生活する外国人の方にとって、避けては通れないのが「在留資格(ビザ)」の手続きです。しかし、入管法や手続きの種類は非常に複雑で、「自分はどの申請をすべきなのか?」「期限が切れたらどうなるのか?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、日本での生活を支える主要な在留手続きについて最新の情報を交えて分かりやすく解説します。
1. 滞在の状況が変わった時の「変更」と「更新」
日本に住むためのルールは、一人ひとりの活動内容に合わせて決まっています。
在留資格変更許可申請
現在持っている資格とは別の活動を始める場合に必要です。例えば、「留学」ビザで卒業した後に日本で働く(「技術・人文知識・国際業務」などへ変更)場合や、日本人と結婚して「日本人の配偶者等」に変更する場合がこれに該当します。 注意点: 新しい活動を始める「前」に許可を得る必要があります。
在留期間更新許可申請
現在の活動をそのまま続けたいけれど、滞在期限が迫っている場合に行います。 出入国在留管理庁(入管)の指針では、期間満了の約3ヶ月前から申請が可能です。直前になって慌てないよう、早めの準備が推奨されています。
2. 日本で子供が生まれたら?「在留資格取得」
日本で赤ちゃんが生まれた場合、その子が日本国籍を持たない(両親ともに外国人など)のであれば、出生した日から30日以内に在留資格の取得申請をしなければなりません。 「60日まではそのままいられる」というルールもありますが、その後の滞在を考えるなら、速やかな手続きが肝心です。
3. 長く住むための「永住申請」
日本での生活が長くなり、今後もずっと日本を拠点にしたいと考えた時に検討するのが「永住者」への変更です。 永住権を得ると、在留期限が無制限になり、就労制限もなくなります。ただし、審査は非常に厳格です。
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原則として10年以上の継続した在留が必要。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。
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直近数年間の年収が一定以上であること
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年金や健康保険、税金を適正に納めていること 特に最近では、社会保険の未納や滞納が審査に大きく影響します。
4. アルバイトや副業をしたい時の「資格外活動許可」
例えば、留学生が学費や生活費のためにアルバイトをしたり、家族滞在の方が働いたりする場合には、この許可が必須です。
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原則として「週28時間以内」
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風俗営業に関連する仕事は禁止 これに違反すると「不法就労」となり、本人だけでなく雇っている会社も罰せられる可能性があるため、非常に重要なルールです。
5. 一時帰国する際の「再入国許可」
夏休みや里帰りで一時的に日本を離れる際、以前は毎回入管で許可を取る必要がありました。現在は「みなし再入国許可」という制度があり、有効なパスポートと在留カードを持ち、1年以内に戻ってくる予定であれば、空港での手続きだけでスムーズに出国できます。 ただし、1年以上日本を離れる場合は、事前に管轄の入管で「再入国許可」を受けておかないと、現在のビザが消滅してしまうので注意が必要です。
6. 転職や引越しをした時の「届出」
意外と忘れがちなのが、役所や入管への「届出」です。
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住居地の届出: 引越しをしたら14日以内に市区町村の窓口へ。
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所属機関に関する届出: 転職した、会社を辞めた、学校を卒業したといった場合も、14日以内に入管に報告する義務があります。 これらを怠ると、次回の更新審査でマイナス評価を受けることがあります。
7. 「就労資格証明書」で転職後の不安を解消
転職をした際、新しい会社での仕事が今のビザで本当に認められるのか不安になることがあります。その場合、「就労資格証明書」を申請して入管からお墨付きをもらっておくと、次回の更新が非常にスムーズになります。これは義務ではありませんが、安心して働くための「保険」のような手続きです。
専門家(行政書士)に相談するメリット
入管の手続きは、書類を揃えるだけではありません。なぜその許可が必要なのか、法的な要件をどう満たしているのかを「説明する力」が求められます。
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書類作成の正確性: 複雑な理由書などの作成を代行します。
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最新法改正への対応: 入管法は頻繁に変わります。常に最新の情報でアドバイスします。
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入管への出頭免除: 「申請取次」の資格を持つ行政書士に依頼すれば、ご本人が入管の長い列に並ぶ必要はありません。
まとめ
日本での生活を支える「在留資格」は、いわば日本に居るための「チケット」です。一度失ってしまうと、取り戻すのは容易ではありません。 「自分のケースはどうなんだろう?」と少しでも不安に思ったら、一人で悩まずに専門家へご相談ください。