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ビザ申請で迷う「国籍・地域」の書き方ガイド!台湾・香港の場合

日本で暮らす外国人の皆さんが、出入国在留管理局(入管)へ提出する申請書を書く際、ふと手が止まってしまう箇所があります。それは「国籍・地域(Nationality/Region)」の欄です。

「自分のパスポートにはこう書いてあるけれど、申請書にはどう書くのが正解なの?」 「台湾出身の場合は『中国』と書くべき?それとも『台湾』?」

実は、この欄の書き方には入管法に基づいた明確なルールがあります。間違えて記入してしまうと、書類の修正を求められたり、審査に時間がかかったりすることもあります。今回は、特に間違いやすいケースをピックアップして、分かりやすく解説します。


1. 台湾・パレスチナ出身の方の書き方

最も多く質問をいただくのが台湾出身の方です。結論から言うと、台湾の方は「台湾」と記入して間違いありません。

日本の法律(入管法)では、特定の地域を「国」に準ずるものとして定めています。台湾やパレスチナ(ヨルダン川西岸地区及びガザ地区)がこれに該当します。

  • 台湾の方: 「台湾」と記載

  • パレスチナの方: 「パレスチナ」と記載

これは日本政府が発行する「在留カード」の表記とも一致しますので、安心して記載してください。

2. 香港・マカオのパスポートをお持ちの方

香港やマカオのパスポート(SARパスポート)をお持ちの方は、地域名だけでなく、その背景にある国名も合わせて記載するのがルールです。

  • 香港: 「中国(香港)」

  • マカオ: 「中国(マカオ)」

このように括弧書きで地域名を補足するのが、入管業務における一般的な正しい表記です。

3. イギリス関連(BNOなど)の特殊なケース

イギリス(英国)に関連するパスポートは種類が多いため、注意が必要です。

  • BNO(英国海外市民)パスポートの方: 「英国(香港)」と記載します。

  • 英領(バミューダなど)の身分をお持ちの方: パスポートに「British」とあっても、その後ろに「英国(バミューダ)」のように、属領名を付け加えて書く必要があります。

お手元のパスポートの「Nationality」欄を確認し、もし特定の地域名が記載されている場合は、それを正確に反映させましょう。

4. 二重国籍(複数のパスポート)を持っている場合

日本以外の国籍を2つ以上持っている「マルチ国籍」の方もいらっしゃるでしょう。その場合は、「今回の入国や在留申請で実際に使用する(提示する)パスポートの国籍」をメインに書きます。

ただし、それ以外の国籍についても入管に知らせる必要があります。申請書の「国籍・地域」欄の余白、あるいは別紙に、他に持っている国籍をすべて記入してください。日本は原則として二重国籍を認めていないため、国籍の把握には非常に慎重です。隠さず正しく申告することが、信頼につながります。

5. 無国籍、または国籍が証明できない場合

諸事情により国籍を持っていない、あるいは証明する書類がないという方は、空欄にするのではなく「無国籍」と記入します。


知って得する!国籍・地域に関するQ&A

読者の皆さんが特に疑問に思うポイントを3つ、Q&A形式でまとめました。

Q1. パスポートの更新中に申請する場合はどうすればいい?

A. 基本的には現在持っている(有効期限が切れていても手元にある)パスポートの情報を記載します。もし古いパスポートが手元になく、新しいパスポートを申請中であれば、その旨を窓口で伝え、「パスポート申請中」であることを証明できる受領書などを添えるのがスムーズです。

Q2. 自分の国籍の漢字表記が分かりません。英語でもいいですか?

A. 入管の申請書は、原則として日本語またはアルファベット(パスポート表記通り)で記入します。国名については、カタカナ表記(例:ベトナム、ミャンマー)で書くのが一般的です。無理に難しい漢字を使う必要はありません。

Q3. 在留カードの表記とパスポートの表記が違う時はどっちを信じるべき?

A. 原則として「最新のパスポート」があなたの身分を証明する一番の書類です。もし在留カードの国籍表記が古い、あるいは間違っていると感じる場合は、申請のタイミングで訂正を申し出ることができます。行政書士などの専門家に相談して、正しいデータに更新してもらいましょう。


正確な情報を知るための「公的なソース」

この記事は、以下の公的な情報源および法令に基づいて作成しています。より詳細な規定を確認したい場合は、公式サイトを参照してください。

  • 出入国在留管理庁(ISA)公式サイト 「申請書等の記入方法について」の案内や、各国・地域別の取扱いガイドラインが掲載されています。

  • 出入国管理及び難民認定法(入管法)第2条第5号ロ 日本が「地域」として認定している区分についての法的根拠です。

  • 外務省(MOFA)ホームページ 日本の承認した外国政府や、地域に関する最新の外交状況が確認できます。


最後に:申請に不安がある方へ

「自分のケースは特殊かもしれない」「書き間違いでビザが不許可になったらどうしよう」と不安に思うのは当然のことです。

入管への申請書類は、たった一箇所のミスが審査に影響を与えることもあります。もし不安がある場合は、自分だけで悩まず専門家に相談しましょう。

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