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日本人と結婚したら簡単に帰化できる?必要期間や条件を解説!

「日本人と結婚して夫(妻)の戸籍に入ったのに、パスポートは外国籍のままなのはなぜ?」「どうすれば早く日本の国籍(日本人としての権利)が取れるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

国際結婚をすれば自動的に日本人になれると考えている方は多いですが、実はそうではありません。日本の法律では、結婚しただけでは国籍は変わらず、「帰化(きか)」という手続きが必要です。

この記事では、日本人と結婚している方が、最短で日本国籍を取得するための条件や注意点を、専門的な用語を避けてわかりやすく解説します。


1. なぜ「戸籍」に入っても日本人ではないのか?

まず、多くの方が驚かれるのが「戸籍」の仕組みです。日本人と結婚すると、配偶者である日本人の戸籍謄本にあなたの名前が記載されます。これを「夫(妻)の戸籍に入った」と表現しますが、これはあくまで「婚姻の事実」が記録されただけであり、あなたが日本国籍を得たことにはなりません。

日本の「戸籍」は日本国民の身分を証明するもので、日本国籍を持たない方は、たとえ配偶者であっても自分の戸籍を作ることはできません。したがって、日本人の戸籍には「外国人配偶者」として備考欄のような場所に名前が載る形になります。

もし、日本人と同じように自分の戸籍を持ち、日本のパスポートを取得したいのであれば、法務大臣に対して「帰化申請」を行い、許可を得る必要があります。


2. 日本人の配偶者なら「帰化」のハードルが下がる?(簡易帰化)

通常、外国人が日本に帰化するためには「引き続き5年以上」日本に住んでいる必要がありますが、日本人と結婚している方の場合は、この期間が大幅に短縮されます。これを「簡易帰化」と呼びます。

具体的には、以下のいずれかの条件を満たしていれば、住居期間の要件をクリアできます。

① 日本に3年以上住んでいる場合

婚姻期間の長さに関わらず、日本に引き続き3年以上住所を持っていれば申請が可能です。極端な例を言えば、日本に3年住んだ後に結婚し、その直後に申請することも理屈の上では可能です。

② 結婚して3年が経ち、日本に1年以上住んでいる場合

海外で結婚生活を送っていた場合や、結婚後に来日した場合などが当てはまります。婚姻届を出してから3年が経過しており、かつ現在日本に1年以上続けて住んでいれば、申請の権利が得られます。

【ワンポイントアドバイス】 法律上は上記のとおりですが、実務上は「婚姻の安定性」が厳しく見られます。結婚して数ヶ月で申請した場合、審査官から「国籍目的の偽装結婚ではないか?」と疑われるリスクがあるため、ある程度の同居期間を経てから申請することをお勧めします。


3. 期間以外にクリアすべき「5つの重要条件」

住んでいる期間が短縮されるといっても、それ以外の審査基準は他の外国人と同じように厳しくチェックされます。

① 素行が善良であること(犯罪や交通違反)

過去に犯罪歴がないことはもちろん、意外と落とし穴になるのが「交通違反」です。数回の駐車違反やスピード違反であれば即不許可とはなりませんが、短期間に繰り返していると「日本の法律を守る意識が低い」とみなされます。

② 公的義務を果たしていること(税金・年金・保険)

これが最も重要です。住民税、所得税などの税金に加え、国民年金や厚生年金の支払いに未納や遅延がないことが求められます。会社員の方は給与天引きされていれば問題ありませんが、経営者やフリーランス、配偶者の扶養に入っている方は、支払い状況を必ず確認してください。

③ 経済的に自立していること(生計要件)

「自分は無職で、夫(妻)の収入だけで生活しているけれど大丈夫?」という質問をよく受けます。結論から言うと、世帯全体で安定した収入があれば大丈夫です。配偶者が定職についており、家族を養うのに十分な資産や技能があれば、あなた自身に収入がなくても許可の可能性は十分にあります。

④ 日本語能力があること

日本で暮らしていくための最低限の日本語能力が求められます。目安としては小学校低学年程度の読み書きができるレベル(日本語能力試験N3〜N4程度)ですが、面接での受け答えも重視されます。

⑤ 日本の憲法を守ること

テロリストのような過激な思想を持っていたり、日本の政府を暴力で破壊しようとする団体に所属していたりしないことが条件です。


4. 帰化申請のリアルなQ&A

読者の皆さんが特に関心を持っているポイントをQ&A形式でまとめました。

Q1:帰化申請中、海外旅行に行っても大丈夫ですか?

A: 基本的には可能ですが、長期間(1ヶ月以上など)日本を離れる場合は注意が必要です。帰化は「日本に永住する意思」が問われるため、あまりに長く不在にすると審査に悪影響を及ぼすことがあります。また、出国前には必ず担当の法務局職員に連絡を入れるのがマナーです。

Q2:不倫や別居をしていると、帰化はできませんか?

A: 日本人の配偶者としての「優遇措置(簡易帰化)」を受ける場合、婚姻関係が実質的に破綻している(別居中など)と、その優遇が受けられなくなります。また、不倫などは「素行が善良でない」と判断される材料になるため、非常に不利に働きます。円満な家庭生活を送っていることが、許可への近道です。

Q3:帰化したら、母国の国籍はどうなりますか?

A: 日本は二重国籍を認めていません。そのため、日本国籍を取得したら、元の国の国籍を離脱する必要があります。国によっては離脱の手続きが非常に困難な場合もありますので、申請前に自分の国の領事館などで確認しておくことが大切です。


5. さいごに

帰化申請は、集める書類が数百枚にのぼることもあり、自分一人で行うには非常に労力がかかる手続きです。また、一度「不許可」になってしまうと、その記録が残り、再申請のハードルが上がってしまいます。

「自分は条件を満たしているのか?」「今の状況で申請して大丈夫か?」と不安な方はビザ・帰化専門の行政書士に相談しましょう。

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