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資格外活動許可なしのアルバイトは即強制送還!?恐ろしい「不法就労」のリスク

日本で生活する留学生や「家族滞在」ビザを持つ皆さんの多くが、学費や生活費を補うためにアルバイトをしています。しかし、そのアルバイトが「実は法律違反(不法就労)だった」としたらどうなるでしょうか?

「少し時間を超えただけだから大丈夫」「みんなやっているからバレない」という甘い考えは、あなたの日本での未来を壊してしまうかもしれません。今回は、知らずにやってしまいがちな「資格外活動」の違反と、その後に待ち受ける非常に厳しいペナルティについて詳しく解説します。


1. そもそも「資格外活動」とは何か?

日本のビザ(在留資格)は、活動内容ごとに細かく分かれています。「留学」なら勉強、「家族滞在」なら家族との同居がメインの目的です。これらは本来、日本で働くためのビザではありません。

そのため、これらの方がアルバイトをするには、事前に入国管理局から「資格外活動許可」をもらう必要があります。この許可を得ることで、原則として「週28時間以内」というルールの範囲内で働くことが認められます。

もし、この許可を取らずに働いたり、ルールを無視して働いたりすると、それは「不法就労」とみなされ、厳しい処分の対象となります。


2. 許可なし・ルール違反で受ける「4つの大きな不利益」

本などの資料でも紹介されている通り、ルールを守らなかった場合に受ける不利益は想像以上に重いです。大きく分けて以下の4つのリスクがあります。

① ビザの更新・変更ができなくなる(不許可)

最も身近で恐ろしいのが、次のビザ更新や、就職に伴う就労ビザへの変更ができなくなることです。 入管法上、資格外活動の違反があると「素行が善良ではない(普段の行いが良くない)」と判断されます。一度このレッテルを貼られると、「学校を卒業して会社に内定が決まったのに、ビザが降りずに帰国せざるを得ない」という最悪の事態になりかねません。

② 現在持っているビザが取り消される

「次の更新までバレなければ大丈夫」というのは間違いです。入管法第22条の4第1項第5号に基づき、本来の活動(勉強など)をせず、アルバイトに専念していると判断された場合、現在のビザそのものが取り消されることがあります。ビザが取り消されれば、その時点で日本に居続ける資格を失います。

③ 刑事罰(懲役や罰金)

資格外活動の違反は、単なるマナー違反ではなく「犯罪」です。

  • 専従(アルバイトばかりしている場合): 3年以下の懲役もしくは禁錮、または300万円以下の罰金。

  • 非専従(少しだけ違反した場合): 1年以下の懲役もしくは禁錮、または200万円以下の罰金。 (参照:入管法第70条、第73条)

これらは併科(両方受けること)もあり得ますし、罰金を払えば終わりではなく、前科として残ります。

④ 強制送還

特に悪質な場合や、禁錮以上の刑に処せられた場合は、強制送還の対象となります。一度強制送還になると、原則としてその後5年間(状況によっては10年間、あるいは一生)は日本に戻ってくることができなくなります。


3. 【重要】「週28時間」だけじゃない!意外な落とし穴

「28時間以内なら何をしてもいい」と思っていませんか?実は、公的機関(出入国在留管理庁や厚生労働省)が厳しく制限しているルールが他にもあります。

風俗営業でのアルバイトは「1分」でもアウト

キャバレー、スナック(客に接待をする店)、パチンコ店、麻雀店、性風俗店などで働くことは、たとえ掃除や皿洗いであっても一切禁止されています。これらに従事すると、即座に厳しい処分の対象となります。

「掛け持ち」の合計時間に注意

アルバイトを2つ以上掛け持ちしている場合、それぞれの店で28時間ではなく、「すべてのアルバイトの合計」が週28時間以内でなければなりません。A店で20時間、B店で10時間働けば、合計30時間となり、2時間オーバーの違反です。

学校を辞めた・休学した後のアルバイト

「留学」ビザを持っていても、学校を退学したり除籍されたりした場合、資格外活動許可はその効力を失います。学校に行かずにアルバイトだけを続けることは完全に違法です。


4. Q&A

Q1. 「冬休みや夏休みなら、たくさん働いてもいいんですよね?」

A1. はい、ただし上限があります。 留学生の場合、大学や専門学校が定めた「学則による長期休業期間」に限り、1日8時間以内・週40時間以内まで働くことができます。ただし、自分の判断で勝手に休んでいる期間は対象外です。必ず学校のスケジュールを確認しましょう。

Q2. 「給料を現金でもらえば、入管にはバレませんか?」

A2. いまの時代、隠し通すことはほぼ不可能です。 入管庁は税務署や市区町村と情報を共有しています。また、銀行振込だけでなく、お店側の帳簿やマイナンバー制度を通じて、誰がどこでいくら稼いでいるかは把握されています。「現金払いだから安心」という考えは、非常にリスクが高いです。

Q3. 「転職活動中でビザの期限が残っている間、アルバイトしてもいいですか?」

A3. 資格外活動許可を「個別に」取得する必要があります。 例えば就労ビザを持っていた人が会社を辞めて転職活動をする際、そのままではアルバイトはできません。別途「資格外活動許可(個別許可)」を申請し、認められた場合にのみ可能です。自己判断で始めると、新しい会社が決まってもビザ変更が不許可になる原因になります。


5. まとめ:日本での夢を守るために

日本で学び、働き、暮らしていくという皆さんの夢は、たった一度の「ルールの無視」で崩れてしまうことがあります。

  • 「資格外活動許可」を必ず取得する

  • 「週28時間」の合計時間を厳守する

  • 風俗営業には絶対に手を出さない

これらは、皆さんの将来を守るための最低限のルールです。もし、「自分の働き方は大丈夫かな?」「今の状況でアルバイトをしてもいいの?」と不安になったら、一人で悩まずに、入国管理局の相談窓口(インフォメーションセンター)や、ビザ専門の行政書士に相談してください。

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