はじめに
日本の大学や専門学校を卒業し、いよいよ日本企業で働き始める留学生の皆さん、おめでとうございます。しかし、卒業が近づくにつれて避けて通れないのが「在留資格(ビザ)の変更手続き」です。
「卒業式が終わってからじゃないと申請できないの?」「内定をもらったけど、いつ動けばいい?」といった不安を抱えている方も多いはず。今回は卒業前のビザ申請のルールとスムーズに許可をもらうためのポイントをわかりやすく解説します。
1. 卒業式を待たずに申請はできる?
結論から言うと、「卒業する前」に申請をスタートさせることは可能です。
通常、学生から就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)に切り替えるには「大学を卒業したこと」が条件になります。しかし、4月の入社式に間に合わせるためには、3月の卒業を待っていては審査が間に合いません。
そのため、出入国在留管理庁(入管)では、卒業予定の学生向けに特別なスケジュールを設けています。
12月から受付がスタート
例年、3月に卒業を予定している留学生のために、入管では前年の12月1日から変更申請の受付を開始しています。この時期に「卒業見込み証明書」を添えて申請を出すことで、卒業と同時に新しいビザで働き始められるよう準備ができるのです。
2. 申請から許可までの「二段階ステップ」
卒業前に申請を出す場合、少し特殊な流れになります。ここが一番のポイントです。
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まずは「見込み」で審査を受ける 「卒業見込み証明書」を提出して、入管に審査を進めてもらいます。
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最後に「卒業証明書」を提出して完了 審査が通っても、実際に卒業しなければ「就労ビザ」は発行されません。無事に卒業した後、学校から発行された「卒業証明書」を改めて入管に提出します。これを確認して初めて、新しい在留カードが交付されます。
つまり、「申請は卒業前にできるけれど、許可のハンコをもらうには卒業が必須」ということです。
3. 知っておきたい!失敗しないための情報
内定先の業務内容とのマッチング
就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)を取るためには、学校で学んだ内容と、会社でする仕事の内容に関連性があることが求められます。
資格外活動(アルバイト)の注意点
卒業式が終わった後、新しい就労ビザが手元に届くまでの期間は「学生」ではなくなっています。卒業後、就職までの間にアルバイトをしたい場合は注意が必要です。一般的に、学校を卒業した時点で「留学」の活動は終了するため、アルバイトができなくなるケースがあります。早めに専門家や入管に確認しましょう。
4. 留学生の「これ知りたかった!」Q&A
Q1:もし単位が足りなくて卒業できなかったら、ビザはどうなりますか?
A:残念ながら、就労ビザの許可は下りません。 就労ビザへの変更は「卒業」が絶対条件です。もし卒業延期(留年)が決まった場合は、速やかに入管へ報告し、「留学」の在留期間更新など、別の手続きを検討する必要があります。
Q2:12月に申請したら、いつ結果が出ますか?
A:通常は1ヶ月〜3ヶ月程度かかります。 12月から3月は入管が一年で最も混み合う時期です。審査に時間がかかることを予想して、内定をもらったら早めに書類の準備を始めましょう。
Q3:不許可になる一番の理由は何ですか?
A:一番多いのは「学歴と仕事内容が合っていない」ことです。 例えば、大学で経済を学んだのに、会社ではエンジニアとして働く、といったケースは説明が難しいです。また、学生時代のアルバイト時間が週28時間を大幅に超えていた場合も、不許可のリスクが高まります。
5. まとめ:早めの準備が日本でのキャリアを支える
日本での就職活動は、内定をもらって終わりではありません。ビザの変更手続きが完了して、初めてプロとしてのスタートラインに立てます。
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12月から動けることを知っておく
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「卒業見込み」で先に申請を出す
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卒業したらすぐに「卒業証明書」を出す
この3ステップを忘れずに、余裕を持って準備を進めましょう。もし書類の書き方や、自分の仕事内容がビザの条件に合うか不安な場合は行政書士に相談しましょう。