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行政書士が解説!資格外活動許可で働けない風俗営業の範囲とは

Kazuto Sato

行政書士 在留資格(VISA・永住権・帰化申請)・国際離婚業務を専門に扱っております

留学生や家族滞在などの在留資格で日本に暮らしている外国人が、生活費や学費を補うためにアルバイトをする際、必ず取得しなければならないのが「資格外活動許可」です。この許可があれば、コンビニやスーパー、一般的な飲食店などでのアルバイトが認められます。

しかし、ここで非常に重要な注意点があります。それは、「資格外活動許可を持っていれば、どんな仕事でもしていいわけではない」という点です。特に注意が必要なのが、法律で厳しく制限されている「風俗営業等」に関連する業種での就労です。

「お酒を出すお店や夜のお店で、皿洗いや掃除の裏方として働くなら問題ないのでは?」と誤解している方も少なくありません。しかし、たとえ接客をしない裏方の業務であったとしても、法律上定義される風俗営業等の店舗で働くこと自体が、資格外活動許可の条件に違反する行為となります。

今回は、留学生や外国人を雇用する事業主の方、そして日本で安心してアルバイトをしたい外国人の方向けに、資格外活動許可ではたらくことが絶対に禁止されている「風俗営業活動」の具体的な範囲について、出入国在留管理庁や警察庁などの公的情報をもとにわかりやすく解説します。

資格外活動許可で働けない「風俗営業活動」の具体的な範囲

出入国管理及び難民認定法(入管法)および関連法令において、資格外活動許可の包括許可の条件として「風俗営業、店舗型性風俗特殊営業若しくは特定遊興飲食店営業が営まれている営業所において行う活動…等」に従事することが禁止されています。

具体的にどのようなお店や営業形態が対象になるのか、法律(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、いわゆる風営法など)に基づき、7つのカテゴリーに分けて詳しく見ていきましょう。

1. 風俗営業(風営法第2条第1項)

お客様を接待して遊興や飲食をさせるお店がこれに該当します。キャバレー、スナック、ホステスやホストのいるバー、カフェなどが代表的です。また、キャバレーやスナック等だけでなく、以下のような店舗も含まれます。

  • 低照度飲食店: 店内の照明が「10ルクス以下」という非常に暗い喫茶店やバーなど(10ルクスとは、新聞や雑誌の細かい文字がやっと読めるかどうかの暗さです)

  • 遊技設備営業: 麻雀屋、パチンコ屋、スロットマシンやテレビゲーム機など国家公安委員会規則で定める遊技設備を備えて客に遊技をさせる営業

接客をせず、厨房での調理や皿洗い、店内の清掃スタッフであっても、上記に該当する営業所で行う就労はすべて禁止されています。

2. 店舗型性風俗特殊営業(風営法第2条第6項)

いわゆる性風俗関連の店舗型ビジネスです。具体的には、ソープランド、ファッションヘルス、ストリップ劇場、ラブホテル、アダルトショップなどがこれに該当します。これらのお店での勤務は、職種を問わず一切認められていません。

3. 特殊遊興飲食店営業(風営法第2条第11項)

深夜(午前0時以降など)において、客に遊興(ダンスなどを含みます)や酒類の提供を伴う飲食をさせるナイトクラブやライブパブ、一部のクラブ営業などがこれに該当します。深夜営業の飲食店であっても、酒類やダンスの提供を伴う特殊な形態の店舗は対象外となります。

4. 無店舗型性風俗特殊営業(風営法第2条第7項)

店舗を持たずにサービスを提供する形態です。出張型や派遣型のファッションヘルス、デリバリーヘルス、アダルトビデオの通信販売業などが含まれます。

5. 映像送信型性風俗特殊営業(風営法第2条第8項)

インターネット上やライブチャットなどを通じて、わいせつな映像やコンテンツを配信・提供する営業活動などがこれに該当します。

6. 店舗型電話異性紹介営業(風営法第2条第9項)

いわゆるテレホンクラブなど、店舗を構えて電話等で異性との出会いや交際を仲介する営業活動です。

7. 無店舗型電話異性紹介事業(風営法第2条第10項)

店舗を持たずに、いわゆるツーショットダイヤルや伝言ダイヤルなど、音声通信を用いて異性との出会いを仲介する営業活動全般を指します。

知らなかったでは済まされない!違反した場合の恐ろしいペナルティ

「風俗店だとは知らなかった」「裏方の皿洗いだから大丈夫だと思った」という言い訳は、出入国在留管理庁や警察の調査では一切通用しません。もし資格外活動許可の条件に違反して風俗営業等で働いていた場合、本人と雇い主の双方に重い罰則が科されます。

  • 外国人本人のペナルティ: 入管法違反(不法就労・資格外活動違反)となり、1年以下の懲役若しくは禁錮若しくは200万円以下の罰金に処される可能性があります。さらに、最悪の場合は「退去強制(強制送還)」となり、長期間日本への再入国ができなくなるリスクがあります。

  • 雇用主(事業主)のペナルティ: 不法就労であることを知らなかったとしても、確認を怠って雇用した場合は「外国人不法就労助長罪」に問われます。その罰則は「3年以下の懲役 または 300万円以下の罰金」という非常に重いものとなっています。

外国人をアルバイトとして採用する経営者の方や人事担当者の方は、雇い入れの際に必ず在留カードの裏面を確認し、「資格外活動許可」の有無と「風俗営業等の従事を除く」という制限を必ずチェックするようにしてください。

【読者の皆様からのQ&A】これ知りたかった!よくある疑問

Q1. ガールズバーやコンセプトカフェ(コンカフェ)で、お酒を作ったり掃除をしたりするだけの裏方スタッフなら、留学生でも働いても大丈夫ですか?

A. いいえ、接客をしていなくても働くことはできません。 たとえカウンターの外でグラスを洗うだけ、あるいは営業終了後の清掃だけであっても、そのお店が風営法上の「風俗営業」やそれに類する営業(深夜酒類提供飲食店や無許可の風俗営業等)に該当する場合、留学生の就労は法律で固く禁じられています。店側が「うちはガールズバー風の普通の飲食店だから大丈夫」と説明していても、実態として風営法に触れる営業を行っているケースや、警察の立ち入りで違法と判断されるケースが多々あります。知らずに働いてしまうと本人も不法就労になってしまうため、十分に注意してください。

Q2. コンビニの夜勤スタッフとして深夜に働く場合、資格外活動許可の制限や風俗営業に引っかかる心配はありませんか?

A. 通常のコンビニエンスストアであれば、深夜帯であっても問題なく働くことができます。 資格外活動の包括許可では、一般的なコンビニ、スーパー、牛丼チェーン、居酒屋(風営法上の接待を伴わない一般的な飲食店)などでのアルバイトは認められています。ただし、どのような業種であっても「原則週28時間以内(長期休業期間中は例外あり)」という労働時間の制限を絶対に超えてはなりません。複数のアルバイトを掛け持ちしている場合は、すべての勤務時間の合計が週28時間以内に収まっているか管理する必要があります。

Q3. アルバイト先を新しく変えた場合、その都度入国管理局(出入国在留管理庁)へ新しい許可の申請や変更の届出は必要ですか?

A. 留学生の一般的なアルバイト(包括許可)であれば、勤務先が変わるたびに再申請や変更の届出を行う必要はありません。 資格外活動の包括許可(在留カードの裏面に「原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」と記載されるもの)を受けていれば、許可の範囲内(風俗営業等を除き、週28時間以内)であれば、ご本人が自由に新しい勤務先を選んで働くことができます。ただし、転職や掛け持ちをする際も、新しい勤務先が法律で禁止されている業種に該当しないか、また労働時間が週28時間の枠内に収まるかを必ずご自身で確認するようにしてください。

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